水窪のお葬式

今日は縁起のいい話ではありませんが、田舎のお葬式についてちょっとお話。
水窪では、近所の家々で「組合」と言う組織を構成しています。 これは「リンポウ」とか「リングミ」とかいう名前で、都会でも見られる組織と同じだと思います?(多分???)。 わかりやすく言えば、回覧板を回しあう間柄の近所の家の事です。
私達の「組合」は13件で構成されていて、小松家のように幼児がいる家もあれば、1人暮らしのお年寄りの家まで様々な家庭があります。
年々、1人暮らしの方が増えてはいるのですが、なんとか13件を保っています。
水窪では、この「組合」でお葬式の準備から当日の運営のお手伝いまで行います。昔に比べると、葬儀屋さんにお任せする部分が多くなってきましたが、いまだにある程度の事まで、自分達で行います。

お葬式までの流れを簡単に説明しますと、

1:どこかの御家庭で不幸があった場合は、「組合」の長の方が連絡網を回して、皆で御不幸があったご家庭に御挨拶に伺います。
2:その後、喪主様は抜きにして、皆で集まり、当日の招客の人数を確認して、お食事の準備、招客への電話連絡、役所への届出、お寺の準備等々、役割や時間割を決めます。
3:段取りが決まったら、葬儀の日時に合わせて、準備に入ります。
4:お通夜にも皆でお伺いします。
5:当日は、招客のご飯作り、配膳、受付、時には支払いまで、喪主様に代わって行います。
6:葬儀と初七日が終了したら、喪主様と一緒に食事(精進おとし)をして解散となります。(ちなみに水窪では、初七日の法要は葬儀の日に行います)

非常に大雑把ですが、以上の様な流れでお葬式が進んでいきます。
「組合」の方が亡くなった場合、実質、2日間は葬儀のお手伝いになります。 小松家のような自営業の場合、時間の融通が利きそうな感じがするかも知れませんが、朝1番の仕事を終えると、その後は1日中、お手伝いにいきますので、全く仕事になりません。たくさんの注文が入っているときは、葬儀終了後の仕事になるので、夜勤?状態になります。 正直かなりつらいっス(泣) しかし、サラリーマンの御家庭でも、急遽仕事を休んで、お手伝いをされるので、私だけ仕事をすると言うわけにはいきません。何より、困っているときはお互い様的な部分があるので、昔から変わらずこんな感じで行わています。小松家でも2年ほど前には、「組合」の皆さんにお世話になりましたので・・・。

市町村合併の影響もあり、年々、若者世代の都会への流出が止まらず、少子高齢化が一気に進み、お葬式をはじめ、色々な地域のコミュニティは改革をしていかなくてはいけない状況になってきています。  とは言え、何十年も行われてきたものをそう簡単には変えられるはずもなく、我々のような数少ない若者?(37歳ですが、ここでは若者)には、大きな負担になっています。
今後、色々な物を変えていかざるおえない状況になっていくのでしょうが、田舎らしさがなくなっていくのも寂しい感じがします。

と言うことで、本日も葬儀のお手伝いに行ってきますので、臨時休業とさせていただきます。申し訳ございません。

おすすめ記事

  1. とっても遅いご報告(^^ゞ
  2. やっと帰って来た水窪の9月。

関連記事

  1. 秋の味覚 前編「栗蒸ようかん」
  2. 水窪の天然はちみつ一番搾り!!
  3. 水窪にある大きな栃の木
  4. マラソンマラソン!
  5. 熊出没注意!?
  6. 霜柱の季節は「栃の実」の加工の時期です。
  7. 在来種の証。
  8. お正月
PAGE TOP