栃の実へのアク入れはいつも緊張します。

年末から「さらし」をしていた「栃の実」。ついに「アク」を投入しました。
※ 「アク」=「木灰」のこと。
本当に毎年のことながら、緊張する瞬間です。
緊張の理由というのは、さらしの具合でアク入れするタイミングが変わってくるからです。
今シーズンは、冷え込みが厳しいので、スムーズにさらしができていますが、人間と同じように、栃の実達それぞれに「性格」?というか「クセ」があって、全く同じように仕上げるのが非常に難しいです。
毎年同じ場所で採れる実でも違いがあるので、毎年毎年勉強です。
↑の写真のように、アク入れした時に、すんなり黄色がかった色になった時は成功したときで、ホッとする瞬間です。
これで今シーズンの1回目「栃の実加工」は一山越えて、2回目の「さらし」の作業へと移ります。
寒さが厳しい時期が限られているので、ここ1ヶ月ぐらいがピークになります。

いつものように話が脱線しますが、この寒い時期、やっぱりゲレンデへ行きたいですよね~。
元々スキー大好き人間の私が、水窪に帰ってきてから全く滑りに行っていない・・・。  なぜ????????

A:   水窪にUターンして以来、父から受け継いだ「さらし」の作業を始めると、毎日、2回、栃の実を 「混ぜ混ぜ」 するので、朝、晩は家を空けられない = 冬のお遊びは封印って事に・・・。
ちょっとメタボで,膝が可愛そうになってきた?私にはちょうどいいのですが、やっぱりさみしい(泣)
それでも、なかなか奥の深い作業なので、スキー程ではないものの、楽しく、いい緊張感をもってやらせてもらっています。

小松屋製菓の「栃もち」は風味を大事にしています。
地元のじいちゃん・ばあちゃんには、「もっと苦くしてもいいら~」なんて言われますが、苦みだけが主張する物は誰でも作れます。やっぱり私はお菓子屋さん。米・実・もち粉・あんこ・全ての素材の旨味を生かすために栃くんがデシャバリすぎないお菓子作りを目指しています。もちろん、「木炭」が手に入る限り、昔ながらの作業も変えずに皆さんに安全なスローフードをお届けします。 

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5028seika

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